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第22回年次大会(2012年)実施報告・発表概要

プログラム:

日 時:2012年3月3日(土)12:30~16:30

場 所:亜細亜大学2号館226教室

〒180-8629 東京都武蔵野市境5-24-10 TEL 042(236)3238

大会運営委員長:永谷万里雄(青山学院大学非常勤)

開催校協力委員:勝山 裕之(亜細亜大学・青山学院大学非常勤)

◆12:30

受付開始

◆13:00~13:30 総 会

役員・一般会員を問わず、多くの会員の皆様のご出席をお願い申し上げます。

◆13:40 開会の辞

会 長 藤田 崇夫(浜松学院大学)

◆13:45~16:05 研究発表:

(※研究発表は30分:発表20分+質疑応答10分です。)

★13:45~14:15

「スティーブン・キングの『小説作法』を読む」

永谷万里雄(青山学院大学非常勤)

 現代アメリカ小説の巨人、スティーブン・キングの小説作法の秘訣を穿つにあたって、彼は「作家を志すならば、何を措いても怠ってはならないことが二つある。よく読み、よく書くことである。読めば何かしら学ぶところがある。概して優れた作品よりも、出来の悪い作品に教えられることが多い。 何よりもまず、下手な作品は『してはならないこと』を教えてくれる。風格のある作品に圧倒され、打ちのめされる体験を経ずして、自分の作品が人を圧倒する望みはない。」と。 彼の含蓄のある珠玉の宝石を垣間見る。

★14:20~14:50

「headlineにおける表現と関連性理論」

渋沢 優介(東洋大学大学院博士後期課程)

 ある品詞の語を接辞付加なしに、別な品詞の語に転換することをゼロの接辞が付加されたと考えてゼロ派生と呼ぶ。このゼロ派生は近代英語に特徴的な文法現象で、次の例のように新聞や雑誌のheadlineに多用される。Hatoyama axes deadline on Futenma.このゼロ派生は名詞(N)、動詞(V)、形容詞(A)の主要3品詞間で生起するが、最も頻度が高いのはN→Vへのタイプである。本発表では、元来名詞である語をいかに動詞として解釈するのか、認知語用論、関連性理論の観点から分析を試みる。名詞には、絵に描けるような具体的な視覚的イメージがあり、このイメージが多数の読者の意識を惹きつける鍵である。

★15:00~15:30

「辞書の記述と英字新聞の中のway構文」

川﨑 修一(日本赤十字看護大学)

 本発表では、英語のway 構文(e.g. Ichiro hit his way to the record.)を取り挙げる。まず、同構文がG4, OALD, LDOCE等の代表的学習者用英英・英和辞書でどのように記述されているかを考察する。そして、V + one’s way + OBL というway 構文の統語形式の様々な特性についての包括的な記述が十分になされていないことを指摘する。実例に目を向けると、Goldberg (1995) 等が予測しているように、way構文は共起する動詞の特性に(ほとんど)拘束されない“ほぼ完全な生産性”を有する構文であり、意味も文脈によって様々に異なることが明らかとなる。特にThe Japan Times 等の英字新聞では、辞書の項目に出ていない動詞と共起するway構文が非常に多く存在し(e.g. ‘Sanuki udon’ is slurping its way into Japanese heart.)、その正確な意味の解釈には語彙の意味や文脈等、様々な要素を考慮することが不可欠である。そこで本発表では、英字新聞に見られる様々な実例を取り上げ、way 構文の特性を包括的に(と同時に簡潔に)記述する新たなモデルを提案する。

★15:35~16:05

「動詞bewareに基づく仮定法現在節・命令文の構造」

野村 忠央(北海道教育大学旭川校)

 現代英語の仮定法現在節((例)I demanded that John leave immediately.)について、その動詞形が、(i)伝統文法的に「3人称単数仮定法現在形」である、(ii)Nomura (2006)などのように「原形の前には不可視の法助動詞」が存在する、という2つの立場が存在する。
 本発表では、活用に関して欠格動詞だと言われるbewareの振る舞いを調査した結果、直説法、現在分詞、過去分詞には生起せず、命令文、原形(不定詞)、仮定法現在節では生起可能であることから、仮定法現在節と命令文のいずれにおいても(ii)の立場が妥当だと主張する。また、Huddleston and Pullum (2005)は仮定法現在節と命令文を定形だと主張しているが、「bewareは原形(不定詞)のみが存在し、定形は存在しない」というのが妥当ですっきりとした動詞活用形パラダイムであると主張する。

◆16:05

閉会の辞

副会長 鈴木 繁幸(東京家政大学)

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